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脂肪燃焼に最も効果的な運動は?最新研究が示す驚きの結果とは?
【脂肪燃焼に有効な運動は何?】
ダイエットや健康維持のために運動を始めようと考えるとき、「どんな運動が一番効果的なのか?」という疑問が浮かびますよね。有酸素運動、筋トレ、あるいはその両方を組み合わせたトレーニングの中で、脂肪を減らすのに最も効果があるのはどれなのでしょうか?
2025年に発表された最新の系統的レビューとメタ解析が、この問いに明確な答えを与えてくれました。この記事では、その研究結果をわかりやすく解説し、脂肪を効率よく減らすための運動選びに役立つ情報をお届けします。
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【1. 有酸素運動・筋トレ・並行トレーニングの違いとは?】
まずは、それぞれの運動の特徴について簡単に説明しましょう。
有酸素運動(Aerobic Training)とは、ジョギングやサイクリング、水泳など、長時間継続して行う運動です。呼吸を伴いながら酸素を使ってエネルギーを作り出すため、主に体脂肪を燃焼する効果があります。
筋力トレーニング(Resistance Training)は、ダンベルやマシン、自重を使って筋肉に負荷をかける運動です。筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げる効果が期待されます。
並行トレーニング(Concurrent Training)とは、有酸素運動と筋トレの両方を週に組み込む方法で、最近注目されています。
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【2. 研究結果の要点:どの運動が一番脂肪を減らすのか?】
この研究では、1980年から2023年までに発表された36本の論文を分析し、1,564人の健康な成人を対象に比較しました。
その結果、以下のようなことがわかりました:
有酸素運動は体重と脂肪を最も大きく減少させた(平均で−1.82kgの体重減少、−1.06kgの脂肪減少)。
筋トレ単独では脂肪の減少は少なかったが、筋肉量(除脂肪体重)の維持・増加には最も効果的でした。
並行トレーニングは有酸素運動と同じくらい脂肪を減らす効果があり、筋肉量の減少も抑えられる**という「バランス型」の効果があることが示されました。
さらに、10週間以上の長期的な運動であれば、より明確な差が出てくることも明らかになっています。
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【3. 運動のやり方で効果は変わる?タイミングと強度の工夫】
研究では、運動の効果は「何をやるか」だけでなく「どうやるか」によっても変わることが示されています。
同じ日に有酸素運動と筋トレを行う「同日型CT」でも、別々の日に分ける「別日型CT」でも、脂肪減少の効果に大きな差はありませんでした。
ただし、「同日型CTは筋トレ単独よりも脂肪を減らす効果が高かった」という結果もありました。
一方で、短期間(10週間未満)では、運動方法の違いによる脂肪減少効果の差は見られませんでした**。
また、エネルギー消費(カロリー消費)を同程度にした上での比較では、運動の種類による差がほとんどなくなるという結果もあります。つまり、消費カロリーを重視するならどんな運動を選んでもOKということです。
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【まとめ:目的に応じて運動を選ぼう】
この研究から得られる最も重要な結論は、「脂肪を効率よく減らしたいなら、有酸素運動か有酸素+筋トレの組み合わせが効果的」ということです。
一方で、筋肉を落としたくない、または増やしたい人は筋トレを取り入れることが大切です。両方をバランスよく行う並行トレーニングは、ダイエットと筋肉の維持を両立したい人にとってベストな選択肢かもしれません。
あなたの生活スタイルや目的に応じて、最適な運動プランを見つけていきましょう。
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【参考文献】
Lafontant K, Rukstela A, Hanson A, et al. *Comparison of concurrent, resistance, or aerobic training on body fat loss: a systematic review and meta-analysis*. Journal of the International Society of Sports Nutrition. 2025;22(1):2507949. DOI: [10.1080/15502783.2025.2507949](https://doi.org/10.1080/15502783.2025.2507949)
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