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「40代からの体重管理」が健康寿命を伸ばす!運動による減量の驚きの効果とは
【中年期の運動による減量は、慢性病を防ぐ鍵】
40代を過ぎて体重が増え始めると、多くの方が「仕方がない」と感じがちです。しかし、最新の研究では、中年期に適切な方法で体重を減らすことが、その後の健康を大きく左右することがわかってきました。
研究では、40代前後に体重が「過体重」から「健康体重」へと減った人々は、糖尿病だけでなく心臓病、脳卒中、がん、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)といったさまざまな慢性病の発症リスクが大幅に下がったことが示されました。
具体的には、体重を減らしたグループは、減らさなかったグループに比べて病気の発症率が30〜50%も低く、死亡率も20%近く低かったのです。
【手術や薬に頼らず、運動と生活習慣で痩せることの意味】
この研究の注目すべき点は、参加者が運動や食事など、日常的な行動の改善で体重を減らしていたことです。つまり、手術や薬に頼らずに減量したことが、より自然で持続的な健康改善につながったと考えられます。
たとえば、平均して約6.5%の体重減少という控えめな結果でも、これほど大きな健康効果が得られました。これは「少しの努力でも体はしっかり応えてくれる」という、励みになる事実です。
また、研究では運動を続けていた人の割合が最も高かったのも、体重を減らしたグループでした。運動の習慣が、減量だけでなくその維持や健康全般に影響することも示唆されています。
【中年期から始める運動のすすめ:無理なく、継続的に】
とはいえ、中年からいきなり激しい運動を始めるのはハードルが高いと感じる方も多いでしょう。そこで大切なのは「続けられる運動」を選ぶことです。
ウォーキング、軽いジョギング、自転車、水泳など、身体への負担が少ない運動でも、継続することで効果は確実に現れます。また、週に150分程度(1日30分×5回)の中強度の運動が推奨されています。
運動の効果を高めるためには、同時に食生活の見直しや十分な睡眠、ストレス管理も欠かせません。無理なくできる範囲で、できることから始めてみましょう。
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【引用論文】
Strandberg TE, Strandberg AY, Jyväkorpi S, et al. Weight Loss in Midlife, Chronic Disease Incidence, and All-Cause Mortality During Extended Follow-Up. JAMA Netw Open. 2025;8(5):e2511825. doi:[10.1001/jamanetworkopen.2025.11825](https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/10.1001/jamanetworkopen.2025.11825)
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