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ダイエット成功の秘訣は運動と食事法の選び方―科学的根拠で解説
【運動と食事制限の組み合わせがダイエットに効果的な理由】
運動やダイエットに興味がある方の多くが、「どんな運動と食事法を組み合わせれば一番効果的なのか?」と悩んだことがあると思います。
最新の大規模な研究※によると、運動と食事制限を組み合わせることで、体重や体脂肪を効果的に減らし、健康的な体型を維持できることが明らかになっています。
この研究では、18歳から65歳の健康な大人を対象に、以下の4つの人気食事法と運動の組み合わせが調べられました。
- カロリー制限(CR)
- 5:2断食(週2日だけカロリーを大幅カット)
- 時間制限食(TRF、例:1日のうち8時間だけ食事OK)
- ケトジェニックダイエット(KD、極端に炭水化物を減らす高脂肪食)
運動の種類も、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、筋トレ(レジスタンス運動)、その両方を混ぜたものと幅広く調査されました。
【ダイエット効果が高い組み合わせランキング】
この研究の大きなポイントは、「どの組み合わせが最も体重・BMI(体格指数)・体脂肪率・筋肉量の維持に効果的か」を順位づけしたことです。
◆体重減少に一番効果が高かったのは?
1位は「カロリー制限+運動」でした。
2位は「ケトジェニックダイエット+運動」、3位は「時間制限食+運動」、4位は「5:2断食+運動」という結果でした。
つまり、「カロリー制限と運動の両立」が、他のダイエット法を上回る減量効果を持っていたのです。
特にカロリー制限は、1日の摂取カロリーをきちんと管理することで、運動で消費した分が確実に体重減につながりやすいのが特徴です。
◆BMIと体脂肪率の変化
BMIの減少でも、1位はやはり「カロリー制限+運動」でした。
体脂肪率の減少も同じく「カロリー制限+運動」がトップ。
ケトジェニックダイエットは、体重は減っても体脂肪率の減少や筋肉量の維持ではやや劣る傾向がありました。
◆筋肉量(除脂肪体重)の維持
筋肉量の維持については、男女でやや傾向が異なりました。
- **男性の場合**:「カロリー制限+運動」が最も筋肉を保ちやすい
- **女性の場合**:「時間制限食+運動」が筋肉の減少を防ぎやすい
ケトジェニックダイエットは、筋肉量の維持という点ではあまり推奨できません。
これは、極端な炭水化物制限により筋肉の栄養源が足りなくなるためと考えられています。
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【ダイエット成功のコツとおすすめの運動・食事法】
■カロリー制限と運動が王道!
1日の摂取カロリーを把握しつつ、週に数回の有酸素運動や筋トレを組み合わせることが、科学的にも「最強のダイエット法」です。
筋肉をしっかり使う運動を加えることで、筋肉の減少を防ぎ、基礎代謝(何もしなくても消費されるエネルギー)を維持できるのが大きなポイント。
■女性におすすめは「時間制限食+運動」
仕事や家事などで食事管理が難しい女性には、時間制限食(例えば朝10時から夜6時まで食事OK、それ以外は水やお茶だけ)と、筋トレやウォーキングなどの運動を組み合わせる方法もおすすめです。
この方法は、筋肉の減少を最小限に抑えながら体脂肪を落とすことが期待できます。
■ケトジェニックや断食は注意点も
「ケトジェニックダイエット」や「5:2断食」は、短期間で体重を減らす効果はありますが、筋肉量を保つには向いていません。
特にケトジェニックは、炭水化物を極端に減らすことでエネルギー不足や栄養バランスの乱れ、筋肉の減少が起こりやすいので、十分な知識と医師のアドバイスのもとで行うことをおすすめします。
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【まとめと注意点:科学的根拠から見た最適なダイエット法】
- 「カロリー制限+運動」が、減量・体脂肪減少・筋肉量の維持で最もおすすめ
- 女性は「時間制限食+運動」も筋肉を保ちやすい
- ケトジェニックダイエットは筋肉量維持にはやや不向き
どのダイエット法も、やり方を間違えるとリバウンドや健康障害につながります。
無理な食事制限や過度な運動は避け、適度な目標設定と継続が大切です。
また、糖尿病など持病のある方や高齢者、妊娠中の方は必ず専門医に相談してください。
【引用論文】
Xie, Y.; Gu, Y.; Li, Z.; He, B.; Zhang, L.
Effects of Different Exercises Combined with Different Dietary Interventions on Body Composition: A Systematic Review and Network Meta-Analysis.
Nutrients 2024, 16, 3007. https://doi.org/10.3390/nu16173007
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