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骨がもろくなる前に!65歳からの骨粗しょう症スクリーニングの重要性

 

骨がもろくなる前に!

65歳からの骨粗しょう症スクリーニングの重要性

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【骨粗しょう症とは?なぜ65歳以上の女性に検査が必要なのか】

骨粗しょう症とは、骨がもろくなり、ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなる病気です。特に女性は閉経後に骨密度が急激に減るため、リスクが高まります。
アメリカの**予防医療専門委員会(USPSTF)**は、65歳以上のすべての女性に骨粗しょう症のスクリーニング(検査)を推奨しています。これは、骨折を未然に防ぐためです。

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「まだ骨折していないから大丈夫」と思うかもしれませんが、実は初めての骨折が骨粗しょう症の最初のサインであることが多いのです。骨折すると、歩行が困難になったり、寝たきりになったりするリスクが増え、生活の質が大きく低下します。そのため、早めのスクリーニングが重要なのです。

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【骨粗しょう症のスクリーニング方法と対象者】

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骨粗しょう症のスクリーニングには骨密度測定が用いられます。特にDXA(デキサ)法と呼ばれるX線を使った検査が一般的です。この検査によって、骨の密度を数値化し、骨折のリスクを評価できます。

検査を受けるべき人
✅ 65歳以上の女性は全員推奨
✅ 65歳未満でも閉経後で骨折リスクが高い人(やせ型、喫煙歴あり、家族に骨粗しょう症の人がいる など)

一方で、男性の骨粗しょう症については、現時点でスクリーニングの有効性を示す十分なデータがないため、明確な推奨はされていません。しかし、骨折リスクが高い場合は医師に相談することが重要です。


【骨折を防ぐために今日からできること】

骨粗しょう症の予防には、生活習慣の改善も重要です。

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カルシウムとビタミンDをしっかり摂る
骨を丈夫にするためには**カルシウム(牛乳・小魚・大豆製品)と、それを吸収しやすくするビタミンD(きのこ・鮭・日光浴)**が必要です。

適度な運動をする

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ウォーキングや軽い筋トレは、骨を刺激し、骨密度を保つのに役立ちます。特に片足立ち階段の上り下りが効果的です。

喫煙・過度な飲酒を避ける

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タバコは骨の新陳代謝を悪化させ、骨密度を下げる原因になります。飲酒も適量を守ることが大切です。


【まとめ】骨粗しょう症は予防と早期発見がカギ

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骨粗しょう症は「沈黙の病気」とも呼ばれ、自覚症状がないまま進行することが特徴です。早めのスクリーニングと生活習慣の改善で、将来の骨折リスクを減らしましょう。

65歳になったら、まずは骨密度検査を受けることを検討してみてください。そして、適切な食事や運動を取り入れ、丈夫な骨を維持することが大切です。


【参考文献】

U.S. Preventive Services Task Force. (2025). "Final Recommendation on Screening for Osteoporosis to Prevent Fractures"

 

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