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PRP療法と衝撃波治療がテニス肘を劇的改善!最新研究を解説
PRP療法と衝撃波治療がテニス肘を劇的改善!最新研究を解説
【テニス肘の悩み解消!ESWTとPRP療法の新しい組み合わせ】
テニス肘(外側上顆炎)は、腕や肘を酷使することで起こる痛みや不快感が特徴的な疾患です。日常生活やスポーツに大きな影響を及ぼし、治療が難しい場合もあります。最近の研究では、新しい治療法として「ESWT(体外衝撃波治療)」と「PRP(多血小板血漿)」を組み合わせることで、劇的な効果が得られることが分かりました。本記事では、この治療法の仕組みと効果について分かりやすく解説します。
【ESWTとPRP療法の基礎知識】
ESWTとは?
ESWT(体外衝撃波治療)は、体の外から衝撃波を当てることで組織を刺激し、自然治癒力を高める治療法です。慢性的な痛みの緩和や血流の改善が期待でき、多くの整形外科的疾患に利用されています。
PRP療法とは?
PRP(多血小板血漿)療法は、患者自身の血液を利用して、血小板に含まれる成長因子を注射する治療法です。これにより、患部の修復を促進し、回復力を高める効果があります。
なぜこの2つを組み合わせるのか?
研究によると、ESWTが血流を改善し炎症を軽減するのに対し、PRPは修復を直接的に促す役割を果たします。これらを組み合わせることで、より効果的な治療が可能になるとされています。
【研究で明らかになった効果とは?】
最近発表された研究では、テニス肘を持つ患者91名を対象に、ESWTとPRPを組み合わせた治療の効果が検証されました。この研究の主な結果を以下に紹介します。
痛みの軽減
治療後の痛みスコア(VAS)が大幅に改善しました。特に、PRPを組み合わせたグループでは、夜間の痛みや運動中の痛みが他のグループよりも顕著に軽減されました。
機能の回復
手の握力や腕の機能を評価するスコア(PRTEEやQuick DASH)でも、PRP+ESWTを受けたグループが最も良い結果を示しました。12週間後には、他の治療法よりも大幅な改善が確認されました。
超音波評価と筋力
超音波検査では治療間の差は認められませんでしたが、筋力評価ではPRPを組み合わせたグループが他よりも優れていました。特に手首の屈伸力が向上し、患者の日常動作が改善されました。
【治療の可能性と注意点】
期待されるメリット
ESWTとPRPを組み合わせることで、テニス肘の症状を効率的に改善できる可能性が示されました。これは、従来の治療法で十分な効果が得られなかった患者にとって、希望の光となるでしょう。
課題と注意点
ただし、治療には時間とコストがかかるため、患者一人ひとりに合った治療プランを医師と相談することが重要です。また、今回の研究では超音波による組織の変化が見られなかった点も考慮する必要があります。
まとめ
テニス肘に苦しむ患者にとって、ESWTとPRPを組み合わせた治療法は画期的な選択肢となる可能性があります。痛みの軽減や機能回復が期待できるこの治療法は、整形外科分野での新たなスタンダードとなるかもしれません。治療に興味がある方は、専門医に相談してみてはいかがでしょうか?
引用論文
Ali İzzet AKÇİN, MD et al. The Clinical Efficacy of Extracorporeal Shock Wave Therapy Combined with Platelet Rich Plasma and Exercise for Lateral Epicondylitis: Prospective Randomized Sham-Controlled Ultrasonographic Study.
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