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足底腱膜炎の治療:PRP療法とステロイド注射、どちらが効果的?
足底腱膜炎の治療:PRP療法とステロイド注射、どちらが効果的?
【足底腱膜炎とは?原因と症状を知ろう】
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)は、かかとの痛みを引き起こす一般的な疾患です。主に足底筋膜(かかとからつま先に伸びる厚い組織)に繰り返し負荷がかかることで発生します。
主な原因は以下の通りです:
- 長時間の立ち仕事や激しい運動
- 不適切な靴の使用
- 足の構造的問題(扁平足やハイアーチ)
症状としては、朝起きた直後のかかとの痛みや、長時間座った後に感じる不快感が特徴です。
【PRP療法とは?その仕組みと効果を解説】
PRP(多血小板血漿)療法は、患者自身の血液から血小板を濃縮し、それを注射する治療法です。血小板に含まれる成長因子が組織の再生を促進します。
- 効果:PRP療法は痛みの軽減と機能改善が中期的(3~6か月)に優れているとされています。
- 利点:自然由来で副作用が少なく、長期的な組織修復が期待できます。
- 短所:治療後すぐの効果はステロイド注射ほど速くありません。
【ステロイド注射とは?即効性とその限界】
ステロイド注射は強力な抗炎症効果を持ち、短期間で痛みを和らげる治療法です。
- 効果:4~12週間の短期的な痛み軽減が期待されます。
- リスク:繰り返し使用すると、足底腱膜の破裂や脂肪パッドの萎縮などの合併症が生じる可能性があります。
- 使用の注意:長期的な効果には限界があり、慢性的な足底腱膜炎には向いていないことが多いです。
【PRPとステロイド、どちらが良い?論文から見た比較結果】
最新の研究によると、PRP療法は以下の点で優れています:
- 中期的な痛み軽減(3~6か月後)
- 足の機能改善
一方で、ステロイド注射は短期的な痛み軽減(1か月以内)に優れていますが、長期的な効果は限定的です。足底腱膜の厚さに対する効果は両者に大きな違いは見られませんでした。
まとめ
PRP療法とステロイド注射には、それぞれ異なる特性とメリットがあります。短期的な痛みの緩和を求める場合はステロイド、長期的な改善を目指す場合はPRP療法が適しています。
治療を選ぶ際は、医師と相談し、自分の生活スタイルや症状に最も合った方法を選びましょう。
引用元
- Platelet-Rich Plasma Versus Corticosteroids in the Treatment of Plantar Fasciitis: A Systematic Review and Meta-Analysis
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