はくざん 通信   第17号 2003.4.6   ホーム  はくざん通信の目次に戻る 


   花粉症・アレルギー性鼻炎
●アレルギー性鼻炎・花粉症とは
●予防や治療
 A. アレルゲンの回避や除去
 B. 薬による症状の緩和


アレルギー性鼻炎・花粉症とは

 アレルギー性鼻炎は、鼻粘膜でアレルギー反応が起こり、発作性・反復性の「くしゃみ、鼻みず、鼻づまり」(3大症状)などの症状がでる病気です。
 重症の場合は鼻の症状だけでなく、頭痛や頭重感、時には、憂うつな気分などの症状を伴うこともあります。
 アレルギー性鼻炎には、季節に関係なく一年を通じて症状があらわれる「通年性アレルギー性鼻炎」と、毎年同じ時期になると症状があらわれる「季節性アレルギー性鼻炎」とがあります。季節性のほとんどは、花粉がアレルギーの原因なので「花粉症」とも呼ばれます。
 通年性の場合、アレルギーの原因は季節に関係のない、ダニ、ハウスダストが関与しています。花粉症の場合は、目にもアレルギー症状を引き起こしやすく、目のかゆみ・流涙なども起こります。

アレルギー症状
         くしゃみ      鼻水         鼻づまり 

なぜ起こるのですか?

 鼻には空気と一緒にいろいろな物質が入ってきます。ある特定の物質(抗原と言います)が体内に入ると、それを排除しようとする防御体制ができてきます。すると抗原が再び入って来たとき、鼻の粘膜で抗原抗体反応が起こり、ヒスタミンなどの物質が放出されます。これらの刺激によって、くしゃみ鼻水、鼻づまりなどの症状が引き起こされます。
 本来は異物を排除する反応ですが、過剰に反応して、アレルギー性鼻炎となります。
 ストレスの多い生活、抗原となるダニ、ハウスダストや花粉の増加、大気汚染の進行、寄生虫を排除した生活などで、過剰なアレルギー反応が増えてきたのではないかと推察されています。
 日本では総人口の10%前後にこのアレルギーがあるという推定もなされています。


予防や治療

 アレルギー性鼻炎や花粉症の治療は、
 「A. アレルゲンの回避や除去」と、
 「B. 薬による症状の緩和」などの対症療法

中心となります。
 抗原抗体反応そのものを抑える「減感作療法」もありますが、これは長い期間をかけて、抗原(アレルゲン)エキスを注射し、体を次第に抗原に慣れさせて、アレルギーが起こりにくい体質に変えていく治療方法です。減感作療法は耳鼻咽喉科の専門医にご相談ください。

  アレルゲン  杉花粉


A. アレルゲンの回避や除去

(1)通年性(ダニ、ハウスダストなど)の場合

  ダニ、ハウスダストの除去
・居間、寝室など頻繁に使用する部屋はできるだけ毎日掃除を。
・ジュウタン、畳をやめ、できればフローリングに。
・防ダニの布団を使用。
・布団、枕などにも防ダニのカバーをかける。
・使用している布団、毛布などの寝具類は1週間に1回は掃除機をかける。専用のノズルをつけて、1平方メートルにつき20秒以上の時間をかけてていねいに除去。
・晴れた日はできるだけ布団、毛布などの寝具類をよく日光にあて乾燥させる。
・衣類の乾燥機はダニ駆除率が高く効果的。
・空気清浄機を使う。

  一般的な注意点
・体に抵抗力をつける。
・風邪をひかない。
・バランスのとれた食生活。
・十分な睡眠をとる。
・過労やストレスをつくらない。
・皮膚の鍛練、適度なスポーツをする。

(2)季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の場合

 <身に降る花粉は払わねばならぬ>
 花粉の飛散時期には花粉から遠ざかることが第1です。現実には花粉の完全シャットアウトは不可能なので、次の「生活上の注意点6 か条」に留意しましょう。
    花粉
 【生活上の注意点6か条】
1. 外出はなるべく避けましょう。
2. マスク、眼鏡、帽子、マフラーを着用して 花粉を遠ざけましよう(花粉情報をみる)。
3. 花粉を家の中に入れないようにしましょう。
4. ファーストフードや加工食品の摂りすぎに注意し、バランスのとれた食生活に改善しましょう。
5. たばこやお酒、刺激性の強い香辛料などの摂取は控え目にしましょう。
6. 皮膚を鍛え、ストレスをなくすよう心がけましょう。

   
生活の注意

マスクは効果的 普通のガーゼでも花粉を60%カット。専用マスクなら90%カットできる
外に干した洗濯物・布団は、よく払ってから取り込む
帽子をかぶって髪に花粉がつかないようにする
普通の眼鏡でも目にはいる花粉を1/3 に減らせる。専用のゴーグルなら80%以上カットできる
花粉のつきにくい素材のコートなどを使用する


B. 薬による症状の緩和

(1)予防薬の服用

 アレルギー症状を抑える「抗アレルギー薬」が色々と開発されてきました。抗アレルギー薬(第二世代抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエーター遊離抑制薬など)は、内服1〜2週間後にその効果が発揮されます。したがって原因花粉が飛び始める1〜2週間前から服用すると、より大きな治療効果が期待できます。

 (2)症状にあった薬剤の使用

アレルギー症状を抑える薬剤にはいろいろな種類があります。

 < 第一世代抗ヒスタミン薬>
即効性があり、ひどいくしゃみや鼻水にはよく効きます。ただし人によっては”眠気”が出るかも知れません。

  < 抗アレルギー薬>
このお薬は”眠気”が少なく、くしゃみ、鼻水、鼻づまりに効きます。しかし効きが少し遅く、1〜2週間後に最高の効果が発揮されます。予防薬ともいわれ、多くの種類があります。薬効にはそれぞれ特徴があり、アレルギー症状の程度によって使い分けられています。

  < ステロイド点鼻薬>
 鼻粘膜の浮腫を抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりに優れた効果を示します。効果も比較的早く現れますので、抗アレルギー剤の経口薬と併用することで症状はかなり抑えられます。鼻内に噴霧しますので、副作用もほとんど問題ありません。

 この他に、漢方薬(小青竜湯)も眠気が来ず、即効性です(作用時間がやや短い)。


参考サイト:l
鼻アレルギー情報センター http://www.nasal-allergy.net/

かなせき耳鼻咽喉科 http://www.ahmic21.ne.jp/kanaseki/index.html

明治製菓の花粉症サイト http://www.meiji.co.jp/medical/

第一製薬のサイトなど  http://www.daiichipharm.co.jp/health/l
                        (編集:医局 野上俊光ほか)


COPYRIGHT naruoseikei成尾整形外科病院  ホーム  はくざん通信の目次に戻る