はくざん 通信 第26号 2002.10.20 ホーム はくざん通信の目次に戻る

頚椎椎間板ヘルニア(cervical disc herniation)は荷重負荷により椎間板が変性し、後側方や後方に椎間板の一部(髄核や線維輪)が脱出しておこる。後側方に脱出すると神経(根)を圧迫するために痛みがでる(下左図)。後方に脱出すると脊髄を圧迫する(下右図)。 症状:頚部や上肢の凝り、痛みがでる。頚部を動かすと悪化し安静にて軽快する。神経根を圧迫すると片側の肩甲骨や上肢の痛みがでやすい。脊髄を圧迫すると、手指、手のひら全体へのしびれ感、脱力などが生じる。


矢印(→)はヘルニアの部位を示す。側面像(左図)で2重像がみえる。CTミエログラフィー(下図)でも圧迫が見える。
頚椎症性脊髄症(CSM:cervical spondyloticmyelopathy)は生来の脊柱管(上下の背骨がつながってできる神経の通る管)が細い人に生じやすい。頚髄が圧迫され、脊髄症状が発現する。圧迫の原因としては、椎間板の膨隆、骨棘(とげのような骨の変化)、肥厚した黄色靭帯など、変形性脊椎症による場合が多い。変性性脊柱管狭窄症や椎骨動脈(頚椎の穴を通る)の圧迫をおこす。症状:上肢のしびれや痛み、歩行障害(歩き方がぎこちない。手足がはねるようになる)、排尿・排便障害などが起こる。進行すると筋肉が萎縮し麻痺する。中高年に多い。

側面像(左図)やCTミエログラフィー(上図)で、硬膜管は椎間関節・黄色靱帯・後縦靱帯などにより圧迫されている(矢印で示す)。
後縦靭帯骨化症(ossificatin of the posteriorlongitudinal ligament)は頚椎に多い。特有の症状はない。頚部の運動制限はあるものの自覚されにくい。脊髄を圧迫するので、症状は頚椎症性脊髄症と同じ。四肢のしびれ、歩行障害、知覚異常、麻痺などがある。
手指の細かい動きが障害され、ボタンをとめにくい、箸を動かしにくいなどがみられる。
残尿感があったり、頻尿、排尿しにくいなどの症状もCSM と同様にみられてくる。

黄色靭帯骨化症(ossification of theyellow ligament)は脊柱靭帯骨化のひとつで、胸椎下部に多い病変。後縦靭帯骨化症と合併したり、単独でも脊髄圧迫症状をおこす。中年以降の男性に多く、症状は、下肢のしびれ、脱力、燃えるような締め付けられるような感覚、歩行障害、膀胱直腸障害など色々。頚椎では黄色靭帯骨化よりも黄色靭帯石灰化の方が多くみられる(上図参照)。
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