はくざん 通信 24号 2002.7.24 ホーム はくざん通信の目次に戻る
歩く事はすべての運動動作の基本です。でも車社会の現代人は、まともな歩行ができなくなってきています。歩かない生活や間違った歩行は、生活習慣病、腰痛症、外反母趾、巻き爪、O脚、変形性膝関節症など様々な障害を引き起こしてきます。
●歩くことは人間の基本
人類にのみ与えられた直立2本足歩行
2本足で「歩く」ってスゴイ事だったのです。 人類が二足歩行を始めたのは、およそ440万年前と言われています。 4本足から2本足に進化することにより、重たい脳を支えることができ、手を自由に使えるため、脳の刺激と発達が進み、言語や文化が発達し、道具や機械を使えるようになったのです。
●人間の骨格を見ると背骨に対してまっすぐに頭が乗っているのがわかります。これが直立の状態で歩くことを可能にしています。
私たち人類は、この地球に誕生して以来、歩き続けてきました。このすばらしい歩行運動は体にこのような10ヶ条の効果をもたらします。
●内臓を支えている筋肉、特に腹直筋は、歩かない事によって衰え、胃下垂を始め内臓が下垂しやすくなり、便秘、肩こり、頭痛といった不定愁訴もおき易くなってきます。
●「老化は足から」
足腰には全身の筋肉の3分の2が集まっています。歩行不足、運動不足は、これらの筋肉をみるみるうちに衰えさせていきます。上半身の筋肉に比べ下半身の筋肉は衰えていくスピードがとても速いのです。たとえば寝たきりになった時の上肢の筋肉の衰えを1とすると、下半身の筋肉は3の割合で衰えてしまうのです。まさに「老化は足から」なのです。
正しい歩き方は美しい:そのポイント
| @姿勢 頭のてっぺんが上から吊られているように意識して立ちます。肩から下は重さにまかせて自然にします。顎はやや引く様にします。そうすると背筋は無理なくスーッと伸びます。目線はやや遠く15メートル位先を見るようにします。頭は上に伸びる様に軽い感じで歩きます。意識はおへそに持ってきて、おへそから前に進んでいく様な感じにします。横から見たとき、耳-肩の先-股関節-土踏まずを結ぶ点が一直線にならんだ状態が理想の姿勢です。 |
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| A足裏の重心移動 足のローリング運動 カカトのやや外側から着地 ↓ つま先に向かって体重を移動 ↓ 親指を中心に蹴る |
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このように、歩く時の正常な足の動きは、まずカカトから着地し、つま先の小指側に向かって重心が移動し、最後に親指で蹴るという動きをする。これを足のローリング運動といいます。
足は「第2の心臓」と呼ばれています。歩行は足の筋肉を収縮させ同時に静脈を圧迫・収縮させます。心臓から送られてきた血液を上へ押し戻す“ポンプ”の役割を果たしているのです。
B歩幅
歩幅の基本は、女性→身長の40%程度/男性→身長の45%程度です。目安は肩から指先までの長さ。これがおよそ身長の40%程度。女性ならほぼこのまま、男性なら+10cm位を心掛けて歩幅を調整する。通常20才〜30才前半位までが一番歩幅が広く、それ以降年齢と共に次第に狭くなっていきます。
腰痛を治すために抗重力筋を鍛えたり、心肺機能を高めたりする為のウオーキングでは、普段のブラブラ歩きよりやや広めの歩幅にする必要があります。当然、いくらか普段より速歩にします。
Cつま先の向き(歩向角)と両足の横幅(歩隔)
進行方向とつま先の向きの角度を歩向角といい、 普通15度位といわれています。この角度が大きくなるのがガニ股で、0〜マイナスになるのが内股です。
D膝を伸ばして真っ直ぐ前に踏み出して歩く
膝を曲げて歩くといわゆるベタ足歩きになります。柔らかい感じで膝を伸ばしましょう。
E腕は自然に十分にふる
手をポケットに入れたり、手に重い物を持ってのウオーキングはできるだけ避けましょう。
F頭は一定にさせる
必要以上に頭をグラグラ横に動かしたり、上下に揺すったりしない様にします。頭はてっぺんにスーッと伸びる、吊られている様な感じを失くさない様にします。
[脳を活性化する歩き方]
*朝、早起きして歩く
*緑の多い所や、いつもと違った場所を選び、 景色を見ながら歩く
*背筋をピンと伸ばして歩く
*つま先に体重をかけて歩く
以上を全部守れば、時間は1日10分程度でもOK!
散歩で脳を充分活性化し、脳の健康を保つように心掛けましょう!
[有酸素運動を意識した歩き方:ペース]
運動としての散歩では、毎日3キロ程度を30分ほどで歩くのが理想的。これは時速6キロと速い。1分間に100m、1秒に2歩半程度が目安。このペースだと筋肉の温度が早く上昇し、酸素を利用して脂肪を燃焼するようになる。
(注意)膝・足に問題がある場合は無理をしない。ゆっくりした歩きでも、しないよりはよい。体重負荷を減らせる水中運動もよい。
[散歩の効能]
歩行を散歩ということで考えてみると、下半身の筋肉の刺激以外にも様々な、脳を覚醒させる秘密が潜んでいます。
目に飛び込んでくる風景、身体で受ける風、音、匂い、温度や感触。その全てが刺激となって脳を覚醒させます。つまり、散歩は身体を鍛えると共に、脳を刺激する良い運動なのです。
散歩には、はきやすい靴を選びましょう
参考文献:NHK今日の健康、あるある大事典、
横浜市戸塚鍼灸院の村山哲郎氏:からだ通信ほか
(編集代表:医局:野上俊光)
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