はくざん 通信 第11号 2001.7.7 ホーム はくざん通信の目次に戻る

昔の日本の暑さ対策
・行水やうちわ(写真左)…
・手動式扇風機/明治初期(写真中左)…扇風機を回す人が必要でした。
・国産初の電気扇風機/明治27 年(写真中右) 当時は高価なものでした。
・国産初のルームエアコン/昭和27 年(写真右) 技術の進歩に伴い、今では約80%と広く普及。
●夏といえば「汗」の季節。「べとつく」「くさい」など嫌われがちな汗ですが、天然の保湿剤でもあり、体温調節に大切な役割を果たす、なくてはならないもの。汗をたっぷりとかけないと暑さに弱い身体になり、「夏バテ」さらには命に関わる「熱中症」になりかねません。
たっぷりと汗をかくには、汗を出す器官、「汗腺」を鍛えることが大切。鍛えた汗腺は、 出す汗の量が多いだけでなく、汗に含まれる塩分などの成分も少なく、身体がバテにくいのです。
●汗腺の仕組み
全身に200万個以上ある汗腺。体温が上がると脳の指令で汗を出し、気化熱によって身体を冷却します。
●暑さに弱い人は汗が少ない 暑さに弱く、夏バテしてしまう
暑さに弱い人の汗の量を調べたところ、暑さに強い人に比べて汗が少なく、体温を下げる機能が弱いことが判りました。 暑さから逃げて冷房の室内に閉じこもりっぱなしの生活を送っているうちに汗腺が衰えてしまったのです。
●バテやすい悪い汗とは
暑さに弱い女性の汗の成分を調べたところ、暑さに強い人に比べて「塩分」つまり「ナトリウム」の濃度が高いことがわかりました。ナトリウムは身体の細胞にとってかかせない成分で、汗で失われるとバテてしまいます。汗腺が衰えると汗の量が減るだけでなく、成分の点からも「悪い汗」にかわってしまうのです。
●汗腺を鍛える方法
汗腺を鍛え、夏を過ごしやすくするには「冷房よりも除湿を使う。扇風機や風を利用する。運動をして汗を流す。」などが良い方法です。

●自律神経と冷房病
自律神経は血管、心臓、汗腺を自動的に調節するもの。
暑いと血管が拡張して発汗を促し熱を逃がします(左図)。寒いと血管が収縮して熱を逃がさないようにします(右図)。
炎天下とクーラーの効いた室内を行き来することで、この自律神経がうまく働かなくなり、体温調節がうまくできなくなってしまいます。

暑さで血管は拡張 冷房で血管は収縮
●夏の暑さから逃避する冷房の多用が、逆に身体の調節機能をうまく働かなくさせています。人間の体の中の自律神経の調節機能が障害されて、いわゆる冷房病というものになるのです。
どれぐらいの温度差で体が異常を感じるのか?「温度差5℃内だと・夏バテしにくい」
■温度環境に気を配ることが、現代の夏バテを解消する有効な手段なのです!
●冷房よりも除湿を使いましょう。
除湿のしくみ
冷房機能を弱く使って湿度を下げているのが従来からの除湿機能。その為、部屋の温度が低くなってしまうことがあるのでご注意!
●最近の冷えない除湿の工夫
・出した冷気をまた吸い込み、部屋全体を冷やさない。
・エアコンの屋外機の熱を利用して冷気を暖め直す。
■従来の除湿機能も、温度を下げない除湿機能も、部屋の湿度を下げるには1時間程で十分。除湿だからといって一晩中つけっぱなしにしておくのは、温度を下げない為にも控えましょう。タイマーは睡眠後、30分〜1時間
■冷房はかけっ放し、そのかわりうんと厚着をして寝れば、健康には影響はない。ただエネルギーの大切さを考えるとあまりお勧めはできない。冷房にかかる一晩の電気代は約200円。地球環境のためにも、省エネルギーで。
●快適冷房術です。
もうすぐ本格的な夏がやってきますが、あの暑さ、そして、夜の寝苦しさなどを考えると今からゆううつだという方いらっしゃるかもしれません。しかし、あまりエアコンに頼りっぱなしだと電気代がかさみます。エアコンにそれほど頼らずに、夏を涼しく快適に過ごす方法を紹介します。室内の環境改善で部屋の快適性を高める方法や、夏、安らかに眠れる寝具、そして、体を涼やかに保つとっておきの知恵など、夏の快適生活術をご紹介します。
●町家の知恵やマンションの環境改善
すだれを窓の外にかける。ベランダに木の板を敷く。扇風機を活用して、ゆらぎの風を起こすなどの工夫。
●夏を涼しく過ごすための生理学的な立場からのアドバイス
汗をしっかりかいて体温調整をする。寝る前にコップ1杯の水で汗をかきやすくする。どうしても暑いときは、脇の下に保冷剤を入れるという工夫も。
●夏、快適に眠れる寝具
保温性の低い麻の布団。通気性を上げるためのシート。麻と綿の混ざったシーツの組合せ。
■暑い食べ物 涼しい工夫:この習慣は、気持ちを引き締めるという精神的なものからきている。『熱いものが体に良い』というのは、老齢で新陳代謝が落ちてきた人にとっては胃腸を動かす刺激になるから良い
■インテリア 涼しい工夫:寒色系の青い色は赤い色より感覚的に3℃涼しく感じさせる効果がある。風鈴。
■ドア開け 涼しい工夫:風を入れる。
●室温30℃でも、風速0.5m/の風が流れると、人は2℃も涼しく感じる。
古い日本の住まいには、通気性を良くして少しでも多くの風を取り込む工夫が、至る所に施されていた。それが夏を涼しく過ごす知恵だった。現代の住まいでは、風と弱冷房をうまく使うことが、暑くてクーラーで冷える夏をバテずに乗り切る一番のコツといえそうです。

●軽い運動をして良い汗を流しましょう。
汗腺を鍛えると共に生活習慣病を防ぐことができます。
COPYRIGHT naruoseikei成尾整形外科病院 ホーム はくざん通信の目次に戻る