はくざん 通信 第10号 2001.7.7 ホーム はくざん通信の目次に戻る
メカニズム:
体内に摂取された炭水化物は、ブドウ糖に分解されエネルギーの貯蔵庫・肝臓へとむかう。肝臓でブドウ糖はさらにビタミンB1
の働きによってエネルギーとなり消費される。ところがビタミンB1 が不足するとブドウ糖はエネルギーに変わらず、疲労物質である乳酸となり、夏バテをおこさせる。
「ビタミンB1 は汗や尿から排出されてしまう」「ストレスが多いとよけい使われる」だから夏場はビタミンB
1を意識的に毎日摂る必要があります。
豚肉やほうれん草、ごまなどに豊富な「ビタミンB1」は一定量以上は体に吸収しにくい特徴がある。
これを吸収しやすくするのが「アリシン」でニンニクやネギ、ニラなどに含まれる。
また、疲労の原因である体内の乳酸の排出を促すのが「クエン酸」。梅干しや酢、柑橘類などに含まれる。
つまり、これら3つの栄養素が豊富な食材を組み合わせることで疲労回復メニューが誕生する。

●疲労回復に効果のある3 種類の食材
ビタミンB1: 摂った糖質をエネルギーに変えるために欠かせない。
うなぎ、豚肉、鯛、ぶり、大豆、モロヘイヤ、玄米、ほうれん草、ごまなど
アリシン: ビタミンB1の吸収を良くし、効果を持続させる。
ニンニク、ニラ、ネギ、玉ネギなど
クエン酸: 体内に貯まった疲労物質を早く代謝させる。
レモンやオレンジ、グレープフルーツ、梅干しなど
うなぎとは切っても切れない山椒。実はこの山椒に胃もたれ解消の秘密が隠されている。付け合わせの奈良漬けがビタミン、ミネラルの吸収を助ける。
うなぎに多く含まれるDHA、EPA。 DHA(ドコサヘキサエン酸)は、記憶力を向上させたり、視力を回復する働きのある脂肪酸。EPA(エイコサペンタエン酸)は血液中の中性脂肪やコレステロールを抑える働きがある。うなぎの脂、じつは身体に良かったのである。

ビタミンB 群不足度チェック
ビタミンB1 不足は夏バテに直結します!
あなたの夏の生活は?
1 普段の食事よりも甘いモノを摂っていた
2 夜ふかし、徹夜を多くしていた
3 今年も夏カゼをひいてしまった
4 食欲不振で水モノばかり摂っていた
5 今でも手足のむくみに悩んでいる
6 やる気がなく身体もだるい
7 少しの運動でもすぐに息切れがする
0〜2個 問題なし! 3〜5個 要注意!!
6個以上 ビタミンB群不足の危険あり!!!
「うなぎと豚肉」
日本人が夏になると決まって食べる伝統のスタミナ料理、うなぎ。確かにこのうなぎには、疲労回復に効くと言われるビタミンB1
が豊富に含まれている。そしてもう一つの定番はご存じ豚肉パワー。ところが、それでいくらスタミナを補給しても夏になるとなぜかバテちゃう。昔と違って現代人の夏バテはスタミナ料理だけじゃまかなえなくなっている?
(注意:バランスのとれた食生活が基本です)
『うなぎ』
夏バテに有効な「うなぎ」の唯一の欠点、それは、ビタミンCが全くないということ。しかし、ビタミンCは比較的摂りやすいビタミンなのでうなぎを食べたら、その日の内にビタミンCを補うようにしましょう。

『豚肉』
豚肉にはどんな成分が隠されているのか?!
「豚肉の脂身にはオレイン酸やステアリン酸等のコレステロールを低下してくれる脂肪が多く含まれています」
思ったより低カロリーです。暑い沖縄で、よく摂取されていますね。
●クーラーがまだ普及していなかった昭和30年代、夏バテとは単純に猛暑による体力消耗や食欲不振を意味し、いわゆる夏痩せという結果をもたらした。一方現代の夏バテは、温度差ストレスによる自律神経の不調によるもので症状も複雑。弱った胃腸では豚肉やうなぎなどの脂分を消化できない。さらに、 ジュース類でカロリーばかり取る。喉が渇くので冷たいジュースを飲めば飲むほどカロリー過剰となって逆に太ってしまう。冷たい飲み物やアイスなどの冷たいデザートなどがくせになってしまうと、栄養のバランスが悪いから、単に太る、そしてむくむ、という変な太り方をして体を壊す。 なんと、現代人の夏バテは、昔と違って太ってしまう!
ここでは今まで紹介した食材に加え、現代の夏バテ解消に効果的な食材を追加してみました。
『生姜』
東洋医学では、体にはっきり異常が表れない夏バテでも、体内バランスになんらかの乱れがある場合、それを広い意味で病気とみなし、植物の葉や根など生薬と呼ばれる自然の薬効成分を、それぞれの症状に合わせて処方してくれる。漢方薬の数はおよそ130
種類。その中でもっとも目に付くのが生姜。漢方薬約130 種類のうち、約100 種類に生薬として使われている。胃腸運動への作用、食欲増進、体を暖める作用がある!それで自律神経系が調整される。

『さば』
北陸の小京都、福井県大野市から、現代の夏バテに効くという情報が寄せられました。「この町では7
月2 日になると、焼いたさばを一人が一匹づつ頂くことになっています。」「これを食べますと大変元気になりますよ。」大野市では実は江戸時代から、半夏生(夏至から数えて11
日目)といわれる夏の盛りにさばを食べる風習があった。
[ さば ]の栄養価
・血流を良くするEPA があじの3 倍・血圧を下げるカリウムがさんまの倍以上・ビタミンB2
が豊富 さばに含まれるEPA が、血液の凝固を抑制する働きがあり、血流が大変良くなるという点と、また血管を拡張するという作用があります。体の細部まで血液を行き渡らせ、冷房病とか夏バテにも効果がある。
『みそ』 
「夏バテには味噌がお薦めです」
食品学の先生は、さば以外にもこれがいいと太鼓判!
[ みそ ]の栄養価:良質のたんぱく質、脂質、ビタミンB2、鉄、リン、カルシウム
みそは大豆のタンパク質が発酵する過程で、吸収の良いアミノ酸にどんどん分解してっくれる。だからスッと飲んでドリンク剤と同じように、小腸で吸収が早い。消化力が衰えた人ほど効果が高い。夜中の冷えとか昼間の冷えにも効果がある。
下田久美・谷川智子(栄養士室)
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